In preparing for their death, patients with terminal illnesses may express a need to explore and confirm their identity in terms of their familial, social, cultural and ethnic heritage. This paper examines the mechanisms which underlie the construction of individual…

Musical activity, particularly as the application of music therapy, has been found to produce numerous benefits within a psychiatric setting. This study has explored a selection of these benefits in psychiatric patients in a hospital in India, examining these effects…

The aim of this qualitative, abductive, and phenomenological inquiry was to develop categories based on participants' perceptions of their improvisation and listening experiences. As using improvised music in clinical music therapy is an important method, this study expanded the knowledge…

How does music therapy engage diversity? My participation within three different South African communities offers possibilities, questions and thoughts to music therapists as we form our profession in this country and perhaps also globally. In a diverse, transient community, music…

そもそも音楽療法というのは、西洋であろうがアジアであろうが、既存の社会からどこかはみだすような性質を持っており、受け入れられることだけをめざすと、袋小路にあたるように思う。むしろ音楽療法は、既存の社会を揺り動かしていくもの、人間と関わる音楽という、既存の文化にとって新しい価値観、（あるいは深い価値観）の提示をしていくという可能性をはらんでいるのではないか。
そのために、私たち音楽療法士は何が文化特定的な要素で、何が普遍的な要素であるのかを、臨床、学問、専門性のあらゆる分野で時間をかけて洞察していく必要がある。そうすることでこそ、いつの日か、「経済的自立」にとどまらない本当の意味での「自立」が得られるであろう。

Music therapy in South Africa is slowly negotiating a practice that takes into account our continent's musical vibrancy, as well as contextual understandings of "health" and "illness." Although music therapy in the (so-called) developed world is situated within the paradigms…

本論では、フーコー(1977、1990)、アガンベン(1998、1999)、ハート＆ネグリ(2000、2004)による生権力や生政治の視点から、音楽療法プロセスの再考を試みる。

　筆者の研究の中心的焦点は、音楽療法の政治的意味に関わるものである。このことについて本論では、Nordic Journal of Music Therapy誌に掲載された、エドワード事例の第1回目のセッションに関する議論を例に検討する。そこには、文化的に受け入れられる、ある特定の音楽表現へと向かう方向性が療法的意味と見なされているように思われる。ここで論じられている音楽的統合は、"行動の可能性"を増すものと捉えられているが、また一方で文明化(社会的適合)のプロセスでもあるだろう。生政治の視点から見ると、これまでの議論は専らビオスbiosの側、すなわち文明化の側から論じられ、ゾーエの側、すなわちクライエントの生そのものからの視点が欠けている傾向があったのではないかと考えられる。

　音楽療法を通じた文化的統合は、果たして本当にクライエントのアイデンティティ構築を援助するものなのだろうか？本論では、このような問いをさらに探求するために、ハート＆ネグリによるマルチチュードmultitudeの概念を紹介する。これは、音楽表現の特異性を尊重する新しい音楽作りのあり方を追求する上で示唆を与えるものであり、近年の多くの音楽療法士達の考えに呼応するものと考えられる。